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2015.05.22話題の日本酒「獺祭」が新工場で生産増ですって!

精米に176時間も!

 「獺祭」というブランドの日本酒をご存知ですか?とても珍しいネーミングが特徴ですが、獺というのは「カワウソ」のことです。カワウソが自分で獲った魚を並べることを「獺祭」と読んでいます。とても芳醇な香りと重厚な味わいがあって、酒好きにはたまらない美味しさがあります。日本酒を作るには精米して雑味となるタンパク質を出来る限り除去しなければなりません。「獺祭」は176時間をかけて精米しています。それだけ、雑味がなくなり、日本酒独特の美味しさができるわけです。

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1本3万7千円も

 その代わり、大量生産ができず、高価格になります。720ミリリットルで3万7千円もします。生産者である旭酒造のホームページを見ると、「商品のお届けに2ヶ月かかり、本数にも限りがある」と書かれています。当然、飲みたいという消費者が増えるわけで、なかなか手にはいらないらしいのです。鹿児島の焼酎「森伊蔵」もかなりのプレミアがつきましたが、似たような構図ですね。

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生産量を3倍に、年間500万体制

 安倍晋三首相が4月末に出席したホワイトハウスの晩さん会で乾杯に使われたと報じられたこともあり、人気はうなぎのぼりです。旭酒造は思い切って本拠地の山口県・岩国市に30億円を投じて、新工場を建設しました。海外への拡販も念頭に置いて、酒の生産能力を従来の約3倍の年間500万本(1.8リットル瓶換算)に増大しました。

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海外への輸出も好調

 日本酒の消費量は戦後、ずっと右肩下がりでした。ビール、ワイン、ウィスキーなどの洋酒に押されたためです。日本酒は全国各地に酒蔵がありましたが、店を閉じる酒蔵も相次いでいます。こうした危機感から生き残りをかけて様々な挑戦が行われてきました。「獺祭」はその成功例でしょう。先日、若葉マネキン紹介所の厚生施設である「紫栄庵」で利き酒会を催しました。ここでは広島や愛知などのお酒がでましたが、どれも、とても美味しいお酒でした。海外への輸出量も増えているそうです。mこれからも美味しいお酒作りを期待したいところです。