黒板いっぱいに素晴らしい絵が!
昨日、テレビを見ていたら、「黒板ジャック」なるニュースをやっていました。これは小中学校の黒板に様々な絵を描いて、生徒たちを驚かせようという試みで、やっているのは武蔵野美大の学生たちです。日曜日の朝9日から夕方の5時ころまで、学校の黒板いっぱいに絵を描き続けます。テーマは自由。動物やら植物、宇宙、海の中、人の顔、卒業おめでとうの絵など様々。さすが、美大生!どれも素晴らしい出来栄えです。
生徒たちに驚きの声
チョークだけを使って描きますが、グラデーションや陰影をつけたり、奥行きを出すために、ハケ、布などいろいろな道具も使います。このことは生徒には一切、内緒です。月曜の朝、いつものように教室に入ってきた生徒たちはこの絵を見て、ビックリ!テレビでそのシーンを見ると、子どもたちは一様に驚き、黒板の前に集まってきます。見ているこちらも心がうきうきしました。
武蔵野美大の「旅するムサビプロジェクト」の一貫
この「黒板ジャック」はもともと武蔵野美大の「旅するムサビプロジェクト」の一環なのです。主にムサビの教職履修生を中心に行っている活動です。真夏の古い中学校の校舎で作品を展示したり、中学校に作品を持って行って授業をさせてもらったり。他には、夏休みに皆で長野合宿!美術を通じると色んな人とコミュニケーションできる!仲良くなれる!色んな科の子とお友達にもなれます。こんな目的で始まり、今年で8年目に入るそうです。
美大生にとっては無償の奉仕
小中学校のカリキュラムでは知識系の授業に重きが置かれ、美術や音楽などの芸術系は軽んじられています。そこで、「黒板ジャック」によって生徒たちにサプライズを起こさせ、絵ってこんなにすばらしいものなんだ、ということを教えようとしたものです。小生も芸術が与えるインパクトの強さを改めて感じさせられました。こうした試みによって、絵に目覚めた生徒の中からどんな素晴らしい芸術家が生まれるかもしれません。美大生にはアルバイト代も出ませんし、単位とも関係ありません。こうした動きがもっともっと広がってほしいと思います。