遺言書を書いてもトラブルの可能性も!
最近受けた相続相談で「遺言書はあったのだが財産分与が書き記してあるだけで、その分配内容に納得いかず現在係争中」ということがありました。遺言書は、残された家族の為だけではなく(法定相続では認められていない)内縁の妻への財産分与や非摘出子(隠し子)の認知など被相続人の財産分与に本人の意思を反映する手段としての効果はあります。
しかし、遺言書は財産分与目録としての機能が主となるため、『自分の遺族等に対する想いや、なぜこのような(財産の)分け方をしたのか』等々詳細な理由が伝えられず、それが却って相続トラブルに発展する可能性になるケースが散見されます。
「エンディングノート」の作成でトラブル回避へ!
このような事態を避けるには、遺言書だけでは書ききれない部分を補足するエンディングノートの作成をお勧めします。エンディングノートには『自分の想いや思い出』を書き残すだけでなく、遺言書では書き残せない財産目録《例えば保管場所や証券番号など》、治療方法や介護、葬儀などについても書き記しておくことが出来ます。ただし、エンディングノートには法的効力がありませんので、(法的効力がある)遺言書とセットで残しておく事が効果的でしょう。
相続税の計算はとても複雑
また、多くの方々から『エンディングノートを書いたら相続税がどれだけかかるのか気になり始めたが、計算がややこしく大変』というお声を良く伺います。確かに相続税の計算の基となる課税遺産総額は、基礎控除額だけでなく配偶者の税額軽減、生命保険控除、小規模宅地等の特例による控除、贈与、相続時精算課税制度、死亡退職金、弔慰金など多くの項目がからみ相続税計算を複雑にしています。
エンディングノートの専用ソフトで簡単に計算
我々はファイナンシャルプランナーとしての特性を活かし、多くの方の事例を元に創り上げた実用性が高く分かり易い、パソコン使用による『相続税概算自動計算機能付エンディングノート【私の想い】』を開発しました。本ソフトでは、ご自身の意思に合わせた相続の配分比率も簡単に変更でき、様々なシミュレーションを試す事が可能となっています。
例えば、日本における相続財産のうち6割が不動産で占められており、申告期間内に換金が困難でこれがトラブルに繋がるケースが多いのが実状です。事前にシミュレーションを行い、どのような分配方法が遺族にとって(相続税等の)負担軽減になるか簡単に試算出来ます。更に、不測の事態が判明した場合、前もってそれに対する手(対策)を打つことが可能となります。
また、相続税申告期間(相続開始を知って10カ月以内)に申告しないと配偶者の税額軽減や小規模宅地特例など様々な特典も受けられなくなります。事前にシミュレーションを行い、そこで発生する問題に対し対策を講じておくことこそ相続トラブルを防ぐ最大の策と考えます。遺された家族のために、自分が残した財産で争う火種を自ら起こすことのないようにしていきましょう。
尚、『相続税概算自動計算機能付エンディングノート【私の想い】』は、当組合ホームページにて販売受付しております。商品発送は、購入された方にメールにて配信致します。
販売価格:2,000円(税込)
本ソフトは、マイクロソフト社のWindows版Excel対応ソフトとなっております。
http://www.fp-kanagawa.com/