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年金に影響!~初の「マクロ経済スライド」発動~

新聞に今年4月、初めて「マクロ経済スライド」が発動されたというニュースが掲載されていました。これにより、リタイア後の収入の柱である年金の給付額が影響を受けるそうですが、そもそも「マクロ経済スライド」って何でしょう?また、年金への影響とはどんなことでしょうか?

ご回答

年金給付は通常の場合、賃金や物価の伸びに応じて増えていきますが、日本は少子高齢社会に向かっています。
そこで、「公的年金制度を支える力(現役世代の人数)の変化」と「平均余命の伸びに伴う年金給付の増加」というマクロでみた年金給付と負担の変動に応じて、年金の給付水準を自動的に調整するしくみである「マクロ経済スライド」が導入されたのです。

「マクロ経済スライド」を行う期間は2025年まで、スライド調整率は0.9%(※)が見込まれています。

(※) 公的年金被保険者数の減少率0.6%+平均余命の伸び率を勘案した一定率0.3%=0.9%

 賃金・物価の上昇率が1.5%であれば、年金額の改定率は0.6%(1.5%-0.9%)になるわけです。
では、賃金・物価の上昇率が0.5%だとすれば、年金額の改定率は-0.4%(0.5%-0.9%)になるのでしょうか。
実はこの場合、改定が行われず、前年度と同じ年金額となります。
また、賃金・物価が上昇せず下がった場合は、スライド調整が適用されず、この下落分が引き下げられます。つまり、賃金・物価の下落率が-0.3%であれば、年金額の改定率も-0.3%になるわけです。

吉田 美砂緒 2015年04月10日

神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合

http://www.fp-kanagawa.com/

201504151

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